窒化処理について

● 窒化処理とは

窒化処理とは表面硬化処理の化学的表面硬化法で、鋼の表面から窒素を拡散侵入させ、
鋼の表面を硬くする加工技術です。
窒素処理は耐摩耗性と耐疲労性を改善し、熱的にも安定であるため、工業的に広く応用されています。

■ 表面硬化処理の分類

・表面硬化処理法には以下の処理方法があります。

■ 表面硬化処理比較

・表面硬化処理法には以下の処理方法があります。

処理法 硬化層深さ 硬さ 耐疲労性 変形性 耐摩耗性 耐剥離性 耐熱性 耐腐食性
窒化法
浸炭法
シリコナジジング
火炎焼き入れ
高周波焼き入れ
電解焼き入れ
CVD法
PVD法
溶射法 × ×
メッキ法 × ×
ショットピーニング ×

◎:特に優れている ○:優れている △:普通 ×:劣る ※優劣は工法、材質、使用方法等で変わります。

■ 窒化処理装置と原理

・窒化処理は窒化装置の中で行われます。

電気炉中の処理対象部品が入った窒化炉ケースにアンモニアガス(NH3)を投入し、500~550℃に熱します。
アンモニアガスから乖離した原子状の窒素(N)が鋼の表面から内部に拡散侵入します。
鋼内部に存在するアルミニウム(AI)、クロム(Cr)、モリブデン(Mo)などの元素と窒素が結びついて硬い窒化物からなる窒化層を形成します。
  • 液化アンモニアボンベ及び気化器
  • 排アンモニアガス脱臭・燃焼装置

外部リンク